少年ハート





「そんなにセフィロスのことが好きなのか、お前」
「好きだよ。大好き。だって俺…」
「そうだよな。みーんなセフィロスに憧れてソルジャーになりたいって神羅にやってくるんだ。目ぇキラキラさせてお前も俺に話してくれたよな」
「…うん」
「じゃあさ、俺は? 多分今お前の一番身近にいるソルジャーだと思うんだけど」
「ザックスは…か、かっこいいよ?」
「その取ってつけたような答え方…俺傷つくぞー」
「だ、だってザックスはセフィロスさんとは違うよ! 全然違う!」
「何がどう違うんだよ」
「どうって…こうして俺なんかにかまってくれるとことか物好きだし、仕事以外で会うと、あんた、くだけすぎてて全然ソルジャーぽくないって言うか…ソルジャーの印象が変わるような感じ? あ、悪い意味じゃないよ。でもセフィロスさんはなんかもう絶対この人ソルジャーだよね!みたいな人じゃん」
「コブシ固めて絶対ソルジャーだよね!って、んなかわいい顔して言い切られても…、そもそもソルジャーぽいてどんなだよ。ていうかセフィロスだって普段はフツーだぜ。俺らとおんなじ。普段のあいつを知ったらそんな幻想ふっとぶって」
「そんなこと言われたって、普段のセフィロスさんなんて俺には知る術もないし」
「あいつは俺と比べりゃ全然面白味がないね」
「だから、俺には比べようがないのに、そんな風にセフィロスさんのことを言うなよ!」
「……」
「……」
「…だったら会わせてやろうか」
「え…?」
「あいつに会わせてやろうかって言ってんの」
「え…っ、せ、セフィロスさんに!? 嘘、ウソウソホント、ザックス!?」
「なんだよ、んなに嬉しそうな顔しやがって、クソ。お前の夢を砕くようで悪いが、それが手っ取り早いよな。よし、俺がセフィロスに会う段取りつけてやる」
「ホントに!? ありがとうザックス! ど、どうしよう、俺どんな顔して会えばいいかなっ?」
「……なんかむかつく…」
「何? 何か言った?」
「いいえー、独り言ですよー」










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